soul labo – 魂の研究室

ソウルの原理:矛盾性
アダムとイブが抱えた矛盾で世界は始まった

この世界は、
最初から「矛盾」を内包しています。

例えば、量子力学も物理学も
それぞれ「世界」の理を表していますが、

「同じ量子が同時に複数の場所に存在する」

という現象は、
量子力学の世界では成立しても、
物理学の世界では成立しません。
そして、どちらも間違ってはいません。

私達は「正しく」あろうとして、
最初から矛盾を内包する世界の住民なのに、
「矛盾のない世界」を目指します。
しかし、既にそれ自体が矛盾です。

そして、
私達が正しくあろうとするこの世界は、
一人一人のソウルを通して認識されています。

つまり、
この世界に矛盾を見出しているのは
私達自身のソウルであり、
私たちのソウルが内包する矛盾性が、
世界に反映されている、とも言えるのです。

そしてまさにその「矛盾性」こそが、
ソウルの重要な性質です。

矛盾を内包しているからこそ、
私達は人間なのです。

矛盾とは物事の道理や辻褄があわないこと。
ソウルの中はこの矛盾で一杯です。

絶対に太りたくない。
でも甘いものが大好きで止められないし、
死んでも運動なんかしたくない。

お金は欲しいけどあくせく働くのは嫌だ。
自分を時給で切り売りはしたくない。
でも自分で事業を起こす資金も自信もない。

穏やかで安定した日常を望んでいるけれど、
安定しすぎた日々の退屈さにウンザリする。

何不自由なく暮らせて幸せなのに、
何もかも捨ててどこかへ行きたくなる。

等々…

自分の日常や過去を振り返ってみると、
自分自身の一貫性のなさや
自分の中での矛盾や葛藤が見えて、
ちょっと嫌気がさすかもしれません。

でも、ここが大事です。

「矛盾はあっても良い」のです。

一貫性がなければならない。
整合性がなければならない。
私達はそう教わって生きてきました。

しかし、それ自体が実は思い込みだしたら?

「矛盾があっても良い」と
「矛盾したことは起こりうる」と
認めるだけで、生きるのが楽になります。

むしろ、矛盾は「あって当然」です。

自分のソウルに矛盾があるからこそ、
そこに「葛藤」が生まれます。

矛盾を抱えた私達は、
日々様々なことで葛藤します。

そして、矛盾を抱えて生きている限り、
私達の中から葛藤はなくなりません

人は、ソウルに抱えたその葛藤の中で
なんとかバランスを取ろうとします。

「葛藤」があるからこそ、
その葛藤のバランスを取ろうとする
「均衡」が働くのです。

矛盾による葛藤の中でバランスをみつける。
それが人生です。

葛藤のない人生ほど
つまらないものもないでしょう。
(もちろん程度にもよりますが…)

ソウルはそもそも矛盾を抱えているため、
矛盾は完全にはなくなりません。
だから葛藤も完全にはなくなりません。

蛇にそそのかされたアダムとイブにも、
「知恵の果実は食べてはいけない」
という神の言いつけを守ろうとする気持ちと
自分も知恵を身につけたいという欲の矛盾、
知恵の果実を食べるか食べまいかという
葛藤があったはずです。

しかし、もし神の言いつけを守って
善悪を知る知恵の果実を食べなかったら?

アダムとイブは、いつまでもいつまでも、
エデンの園で幸せに暮らしましたとさ…
で創世記が終わってしまいます。

人であるということはつまり、
矛盾と葛藤を抱えて生きることと同義です。
そして、それぞれの魂(ソウル)の中で
その矛盾と葛藤が生じるのです。

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